精神科・心療内科

Psychiatry / Psychosomatic medicine

診療科の紹介

 京都九条病院では高度な急性期医療を提供していますが、環境の変化やストレス過多により治療の経過において、さまざまな精神症状(不安・抑うつ・不眠など)を併発することがあります。特に高齢の患者さんで入院や手術などを契機に、軽度認知障害(MCI:認知症の予備軍)または認知症が悪化することもあります。また認知症と間違えられやすい症状である「せん妄」を認めることがあります。「せん妄」は、特に高齢者で多くみられますが、年齢・性別を問わず、誰にでも起こる可能性があります。身体疾患と薬物療法の影響、環境の変化、ストレスなどに起因するものが多く、これらに対する適切な対応・治療をおこなうことによって「せん妄」の症状が改善する可能性があります。

 京都府では、「京都式地域包括ケアシステム」(高齢者の方が介護や療養が必要になっても、住み慣れた地域で365日安心して暮らせる)の推進を目指しています。当院の退院に際しては、かかりつけ医、地域包括支援センター(高齢サポート)、地域の認知症サポート医、専門医療機関等との連携をおこない、医療・介護・福祉による支援を通じて、住み慣れた地域での在宅生活への復帰のお手伝いをおこないます。

外来診療

コンサルテーション・リエゾン外来(認知症・せん妄・ストレス関連疾患)

 当科は主に、京都九条病院に入院する患者さんの精神面でのケア・せん妄への対応をおこないます。軽度認知障害(MCI)~認知症、ストレス関連疾患をお持ちの患者さんに安心して入院いただき、身体的な治療を受けられるようにサポートをおこないます。精神的な不調は身体疾患と多く関連しており、専門の各診療科と連携しながら診療をすすめていきます。

 平成30年5月より外来診療を開始しています。完全予約制(月曜日15時~17時)です。
 当科の新規開設にともない、診療体制が整うまでの間は、①京都九条病院に入院予定・入院中の患者さん、②京都九条病院に通院中の患者さん、そして当院主治医からの院内対診がある場合に限らせていただきます。なお、かかりつけ医の先生、地域包括支援センター等から当科の認知症サポート医への紹介を希望される場合は、併設する同仁会クリニック「もの忘れ外来」(第1・2・3・5木曜日午前)にお問い合わせのうえ、ご予約ください。

担当医

西村 幸秀(介護事業部事業部長統括医師)

専門 精神科・心療内科
資格・所属 京都府立医科大学 医学博士
京都府立医科大学客員講師(精神医学教室・認知症疾患医療センター)
日本精神神経学会認定 精神科専門医
厚生労働省 認知症サポート医
厚生労働省 精神保健指定医
日本医師会認定 産業医
公益財団法人日本スポーツ協会 公認スポーツドクター

 「心療内科・精神科」を担当します。
 入院中の不安やストレス、さまざまな心身の不調、そして環境の変化に伴う「もの忘れ」の悪化に対して、患者さんとご家族に寄り添った診療を心がけています。
 よろしくお願いします。