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山本院長のこぼればなし、あれこれ。
私は院長の山木垂水と申します。このコーナーは、医療に関することだけに留まらず、私のやっていること考えていることを、ふだん着でお伝えします。
第11話 (平成18年8月3日掲載)
■右から三人目が筆者
私の趣味が音楽で、現在もアマチュアオーケストラでホルンを吹いていることは、既にこのコーナーの第4話やわれわれの病院の広報誌である「讃歌」でもご案内させていただきました。そんなわたしの夢の一つが京都九条病院で入院中の患者さんや外来の患者さん、またそのご家族にわれわれのやっているオーケストラのメンバーによる院内コンサートをすることでした。そしてついに今年(2006年)の7月15日(日)の午後2時から院内のリハビリテーション室で開催することができました。この企画をするにあたっていろいろな思い入れがありましたが、その一つはアマチュアといえど質の高い本当のクラシックを聴いていただきたいということでした。そして、演奏する場所とお聞きいただく方々のことを考慮し、わたくしの所属するオーケストラのメンバーにお願いし、バイオリン2人、ビオラ1人、チェロ1人、ホルン2人の編成にしました。私をいれてこの中の3人は医師で、あとの3人もなんらかの理由で京都九条病院にはゆかりのある人たちでした。次に曲目をどうしようか、かなり悩みました。聴きにきていただく患者さんにはかなりのご高齢のかたもおられるし、クラシックが嫌いなかたもおられるでしょう。しかし、とにかくクラシックはやってみよう。それならモーツアルトと思いました。今年はモーツアルト生誕250年の記念の年にあたります。また最近モーツアルトの音楽が「癒しの音楽」といわれ、さらに身体の免疫力を高めるといわれたり、脳の神経機能の改善につながるなどといわれているからです。その中にはホルンの入る曲もあります。でもクラシックだけではお年寄りの患者さんはつまらなくなるだろうと考え、むかし懐かしい日本童謡のメドレーを、やはり同じオーケストラでバイオリンを弾いている女性で、音楽大学の作曲科を卒業された方にその編曲をお願いしました。快くお引き受けいただき、先のメンバーにあったオリジナルの童謡メドレーが生まれました。また、最後は皆さんに大きな声で楽器の伴奏に合わせて童謡を歌っていただこうと時節柄「たなばたさま」と「われは海の子」を準備しました。結局プログラムは次のようになりました。
1.モーツアルト 喜遊曲1番 第1楽章 [弦楽四重奏]
2.モーツアルト アイネクライネナハトムジーク 第1楽章 [弦楽四重奏]
3.モーツアルト 喜遊曲17番 メヌエット [弦楽四重奏と2本のホルン]
4.日本童謡メドレー
(十五夜お月さん、赤とんぼ、証城寺の狸囃子、みかんの花咲く丘)[弦楽四重奏と2本のホルン]
5.たなばたさま、われは海の子 [弦楽四重奏と2本のホルンと参加者の合唱]
■会場のみなさまとの合唱風景   ■ポスターはリハビリテーション部作業療法にて作っていただきました。
当日は予想以上に多くの方がお越しになり、総勢約120人の方々が参加され会場は一杯でした。入院の患者さんや患者さんのご家族、外来患者さん、そのご家族、職員などです。わたしが司会もかねて行いましたが、演奏は十分満足のいくものでした。少し認知症のある患者さんがおられ、わたしがお話しているときは声を出したりしておられましたが、演奏が始まるとスーとおとなしくなられ聴き入っておられました。改めて音楽のすばらしさを再認識した次第です。お帰りの時にアンケートを採らせていただいたのですが、68人の方がお答えくださいました。年齢では60歳以上の方が33人と半数おられました。良かった曲目はという質問には35人の方が日本童謡メドレーとお答えになりましたが、モーツアルトの曲もそれぞれ11人、20人、19人とお答えをいただきモーツアルトの偉大さを再認識しました。この演奏会の後、外来や、病棟や、エレベーターでいままでお話をしなかった患者さんやご家族の方に、「院長、よかったで」とか「ええ趣味をもってはりますな」とかよく声をかけていただくようになり、すこし照れていますが患者さんと新しいコミュニケーションがとれて大変うれしく思っている次第です。今度はクリスマスにやってみようかと思っています。次はどんな企画をたてようかと楽しみです。
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